2017年04月28日

孤絶性と公共的空間について 3826

昨日は朝から断続的な打ち合わせの後、午後から東京へ。気温の変化大きいこの頃。元気が取り柄の私も、急に寒さを感じると、イマイチ調子が悪くなります。昨日の友人との会話の中で、移民を受け入れるかどうかが話題に。「問題はあっても、経済成長を続ける国は移民を受け入れているところ」「移民問題における、政治的、経済的な問題をいかに乗り越えるかの力量が試される」等々、多岐にわたる話が続きました。

先日、東北大学大学院文学研究科の佐藤弘夫教授のインタビューを目にしました。今の時代を読む大事な指摘。ご紹介します。

「Q:近代のヒューマニズムは「人間中心主義」に陥ってしまったといえる。そこには自分さえ、今さえよければいいという、目の前のものへの現世的欲望に支配された人間像が浮かぶ。現代が「死を忘れた文明」とされることにも通じるといえる。
  
A:まさにその通りで、近代化はカミと同様に死者をも排除してきました。私たちは今、病院で「何時何分ご臨終です」と明確に生死の境目を区別しますが、そこには、死を目に見えない恐怖の世界として忌み嫌う近代の発想が表れているといえます。

 どうせ死んだら終わりという発想は“今世さえよければいい”という思考を生み、また“無理にでも生の側にとどめよう”という考えにつながる。しかも、その根底には、死への大きな不安を抱えているのが現実です。

 しかし人類は、死者を弔わない文明がなかったように、人生は死後まで穏やかであってこそ完結するという思想を持ってきたといえます。死後もなお、死者は生者とつながり続けられることで、いつかは死を迎える生者も安心して生きることができる。さらには、定期的な死者とのつながりを通し、それを緩衝材として、共同体の中の生者を穏やかにつなぎ直してきたともいえます。
  
Q:若者が容易に排外主義や孤立状態に陥りかねない現代社会の中で、未来に、人生に希望を見いだしていくためには、何が必要だろうか。
  
A:今やスマホから誰でもアクセスできるネットの空間は、一見、開かれているように見えます。しかし実は、自分の周りの理解できないものを排除し、公共空間をつくることができない孤絶した人たちが多くいる、閉ざされた空間であることも分かってきました。

 これはグローバル化が進む現代、国境や壁はなくなってきているように見えて、実は人の心の孤絶性は高まっているのと、同じ構図だと感じています。

 希望というのは、自分は一人きりではなく、周りをも変えていける存在なんだと自覚できた時に生まれてくる。

 それを実感するための知恵は、スマホでは簡単に見つからない。人類が長い年月を経て積み上げてきた、思想・哲学・宗教をはじめとした人文学の教養の中に眠っている。教養とは議論の作法であり、人と共存していく作法のことです。

 そうした教養の力を身に付け、自分の周りに一つずつ「公共的な空間」を生み出す実践の中で、自分は社会を変えられるという希望を抱いた人生を歩んでいく。若い人たちにはそれができると信じています。」

教授の指摘は「学ぶことは、人をつなぐ力をつけること」と感じました。生涯青春、生涯勉強という言葉がある一方、学ばずは卑しとの言葉もあります。孤絶性の高まりが人間の卑しさを増していく。スマホも携帯も便利ですが、人間として、顔を合わせて対話することの重要性を感じます。

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2017年04月27日

タンポポについて 3825

昨日は朝から横浜港の大桟橋へ。秋篠宮殿下、妃殿下をお迎えして、平成29年全国都市緑化祭の記念式典。午後から市役所で団会議の後、地元に戻って会議。花いっぱいの横浜。花も色々。美しさも様々。人も同じ。

先日のコラム「名字の言」が心に残りました。

「人通りが少ない路傍にタンポポを見つけた。誰もが見上げる華やかな桜に負けまいと、足元で懸命に“春の到来”を告げている一輪の花がいとおしい。

タンポポはアスファルトの隙間や崖など、あらゆる場所でかれんな姿を見せる。その秘密は地中深く伸ばした「根」にある。長いものでは、1メートルに達するものもあるという。花が咲いた後の綿毛は風に乗り、土さえあれば、その場所に根をおろし、再び花を咲かせていく。

タンポポの英語名は「ダンデライオン」。語源はフランス語で、“ライオンの歯”という意味だ。ギザギザの葉が、それに似ていることから付けられたという。仏典では百獣の王であるライオンを「師子」と名付けている。「師子」を思わせるたくましさこそ、タンポポの特徴なのかもしれない。(中略)

華やかな場所でなくとも、誰が見ていなくとも、凜と咲く小さな花。その姿は、“たくましく生き抜け”と、私たちに呼び掛けているようだ。」

こうでありたいな、と思いました。

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2017年04月26日

横浜のLGBT支援について 3824

昨日は港北区での市民相談対応の後、東京へ。横浜市では、性的少数者の方々に対する差別や偏見、暮らしの中での困難などを解消するため、足りない点はありますが、様々な支援事業を進めています。LGBTについて、市は次のように見解を示しています。「同性が好きな人や、自分の心の性と体の性が一致しないと感じる人がいます。こうした性的少数者の方々は、なぜそう感じるのかわからないまま、誰にも相談することができず、必要な情報にもたどりつけず、周囲からの心ない言動で傷つけられ、孤立してしまうことも少なくありません。誰もが、社会の中で安心して暮らせるようになることが大切です。」当然ながら、排他的な対応はしないということです。

「フレンドシップよこはま」http://www.city.yokohama.lg.jp/shimin/jinken/seitekisyoususyasien/20151125170907.html

先日、日経新聞に「LGBT支援、自治体が加速」と題した記事がありました。

「首都圏自治体で性的少数者(LGBT)を支援する取り組みが加速してきた。神奈川県は1月、庁内のセクハラ規定にLGBTも含めることを明記。横浜市は4月以降、同じ悩みを持った人たちの交流事業を拡大する。LGBTを巡っては、理解不足に起因する差別感情も根強い。自治体が率先して啓発に取り組むことで、誰もが暮らしやすい社会につなげる。

 神奈川県は1月、「県の職場におけるセクハラ防止に関する指針」を改定し、「セクハラは同性に対するものも含まれる」としたほか、「性的指向や性自認にかかわらず対象となる」と明文化した。

 従来の指針でもLGBTに対するセクハラは懲戒処分などの対象となっていたが、「あえて明文化することで、庁内への周知徹底を図った」(県総務局)。県は併せて職員への研修も強化。理解促進に努めるとしている。

 (中略) 一方、横浜市は4月以降、LGBTの人同士の交流事業「フレンドシップよこはま」を、市内の複数拠点で開催する。同事業は15年末から戸塚区の男女共同参画センター横浜で月に2回開催してきたが、「自分がLGBTなのか、まだよく分からない」「周囲の目を気にせず、性的指向についての専門書を読みたい」などの声の高まりを受けて、事業を拡大する。

 同性カップルを、「パートナー」として独自に認める動きも広がっている。東京都渋谷区は15年11月から同性カップルを、「夫婦と同等」として認める証明書の交付を始め、家族向け区営住宅にも入居できるようにした。世田谷区も同性パートナーシップ宣誓書を受け付け、写しと受領証を渡している。

 豊島区の職員互助会も、事実婚に準じて、「結婚祝い金」(1万5千円)とパートナーへの「病気見舞い金」(1万円)を、同性カップルに支給する方針を固めた。5月の総会での正式決定後、支給を始める。

 神奈川県横須賀市の市立市民病院と市立うわまち病院では、意識がないなど判断能力がない患者に手術する際、同性パートナーも同意書の署名者として認めている。」

誰もが安心して生活できる環境を整備すること。人それぞれ感じ方も違いますので、簡単なことではありませんが、それは、差別がないと感じることのできる環境をつくる挑戦を続けるの中にあるのだろうと思います。頑張ります。

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2017年04月25日

「小学校教員の採用、英語力で優遇措置」について 3823

昨日18:30、横浜市からの緊急情報として「Yahoo防災」の自治体からの緊急情報として「横浜市からのお知らせ」が届きました。「こちらは横浜市です。弾道ミサイルが落下する可能性がある場合に取るべき行動と避難方法が、内閣官房の国民保護ポータルサイトに掲載されましたのでお知らせします」というもの。先日、ご紹介した取り組みですが、重要ではありますが、こんな情報はないに越したことはありません。

昨日は江田駅前での街頭演説、市政報告配布の後、市役所へ向かい各種作業。途中、市民相談が入り、話を伺っていると、「大学を卒業した子どもが、今月入った会社だったが、ブラック企業でどうしたらいいのか」とのご相談。よく聞いてみると、本当にひどい実態。労働力を、若者を食い物にしているとはこのことだと思うほど。人間じゃない、畜生むき出しの傲慢で利己的な大人たち。自分自身が賢明になることは、大人として当然のこととして、未来を担う青年たちを守っていかねばなりません。

ところで、それほどうまくないので恐縮ですが、英語は大事です。先日、日テレの「バンキシャ」を見ていると、中国から日本の高校に留学した学生にインタビューした場面がありました。「日本の高校でやっている英語は、中国では小学校でやってます」とのこと。これが事実なんだと思います。昔から耳にしますが、日本でどれだけ受験勉強が大変だと言っても、お隣の中国、韓国や先進各国から見れば楽なものだとか。よって、その外国の子どもたちが、自国の国立大学をあきらめ、日本に来て東大などの一流大学に数多く入学しているようです。世界で戦う大学側にしてみると、いかに優秀な人材を集めるかに将来がかかっているわけですので、外国からの入学者は大歓迎(日本人との日本語での受験競争です)。入学者数を見ると明らかに増加しているそうです。島国にこもることなく、外を見て行動しなくてはならないと思います。

先月、年度末の読売新聞が「小学校教員の採用、34教委が英語力で優遇措置」と題して記していました。

「今年度の小学校教員の採用試験で、実用英語技能検定(英検)や英語力テストのTOEICなどで一定の英語力が認められた受験者に加点などの優遇措置を取った教育委員会は、全国68都道府県・政令市などのうち34教委に上ることが文部科学省の調査でわかった。

 12教委は今年度から優遇制度を導入した。2020年度に小学校の英語が教科化されるのを前に、英語力の高い教員の獲得競争が本格化してきた。
 調査は教員採用を行う47都道府県と20政令市、1地区を対象に採用試験の実施方法などを尋ねた。

 それによると、福島県や静岡県、大阪府、長崎県など26教委は英検やTOEICなどの結果が一定水準の受験者に対し、1次試験や2次試験で加点を行った。加点は2点から30点まで教委によって幅があった。」

国で一律に基準を設けるのでなく、各地域の状況に応じて検討されているようです。政治における孤立主義的な流れや、個人においても孤絶性の強まる世間にあって、英語という世界共通語へのニーズは高まるばかり。英語に限らず、短期的な現象と、長期的な流れを見極めながら、「何のため」を大事にしながら、今何をすべきかを考えたいなと思います。

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2017年04月24日

「エビデンス対エピソード」について 3822

昨日は地元の会合、市民相談対応等。昼はコンビニの「ざるそば」。「ざるそば」と「もりそば」の違いは、海苔が乗っているかどうか、ワサビがついているかどうか。とはいえ、「もりそば」でもワサビがついているのしか見たことないですが。「盛る」という使い勝手のいい言葉。ごはん、くすり、まつ毛。そばの大盛りは歓迎ですが、盛られた話は困りものです。

先日、日経新聞コラム「大機小機」に「エビデンス対エピソード」と題した指摘がありました。

「米国の大学が使う経済学のあるテキストに、次のような記述がある。「政策問題に関し、エコノミストの間では常に異なった見解が存在する。しかし最も幅広い合意があるのは、自由貿易が経済全体に大きな利益をもたらす点だ」

 正統派エコノミストと良識あるジャーナリズムは、エビデンス(証左)に基づく経済政策を行うべしと長く主張してきた。しかし今、政治的な「エピソード」が経済的な「エビデンス」をしのごうとしている。

 トランプ米大統領はフォード・モーターに圧力をかけ、工場のメキシコ移転を止めた。これで800人程度の地域の雇用が守られるという。「大統領は我々の味方だ」というエピソードとなり、政治的に大きな力を持つのだろう。しかし労働市場では1日に7.5万人がリストラされ、新しい職場に移っていく。結果としてほぼ完全雇用の状況に近づきつつある。そのなかで800人の雇用維持にどんな意味があるのか。

 むしろ過剰な政府介入が経済活力をそげば、中期的に数十万人以上の雇用が失われるかもしれない。同様に、2国間の貿易収支にこだわり、無理な関税を課せば、活力がそがれることをエビデンスは示している。

 トランプ氏の登場以降、自由貿易のメリットが軽視され、政治的なエピソード重視を当然のように受け入れる風潮が広がっている。一部のエコノミストやジャーナリストの間に、政権の短期的な対応に注目するあまり、保護主義の負のインパクトが忘れられる傾向があるのは気になる。

 ある政治専門家によれば、トランプ政権には3グループが存在する。元経済人・実務家、元軍人、過激な大統領側近だ。このうち経済人と軍人のグループは、過去の経緯も踏まえ、エビデンス重視派と言っていい。一方、第3のグループは次の選挙での勝利を最大目標とし、政治的なエピソードを積み重ねようとしている。現実の米国の政策は3グループのパワーバランスで決まるというのだ。

 日本政府が大統領の主張に正面から反論するのは難しいだろう。だからこそ正統派エコノミストやジャーナリストが、声を大にしてエビデンスに基づく政策、つまり反保護主義を唱えるのが重要だ。自由な経済活動を阻害することの弊害はあまりに大きい。」

事実、真実が大事です。

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2017年04月23日

迫る日本の「2018年問題」について 3821

昨日は朝から県本部での会議。向かう途中、横浜公園内の横浜スタジアムではベイスターズの選手が練習中。時々、球団のサービスで中を見ることができます。その後、中区の会合、地元に戻ってお世話になった方の通夜に参列。

団塊の世代が75歳を超えて後期高齢者となる事で、介護・医療費など社会保障費の急増が懸念される「2025年問題」。地域包括ケアシステムの構築など様々な準備が進められていますが、先日、日経新聞「ニュースのトリセツ」のコーナーに「迫る日本の「2018年問題」と題した記事がありました。色んな問題があります。

「時折、教育関連の記事などで「2018年問題」というキーワードを見かけるようになりました。これは日本の人口減少社会を象徴する現象のひとつで、18歳人口が18年ごろから再び減少期を迎えるという予測に基づいたことばです。

 政府の統計などによれば、18歳人口は直近では1992年の205万人をピークに減少し、ここ数年は120万人前後と分析されています。今後については様々な見方がありますが、近い将来には100万人を下回るとの見通しが出ています。

 「2018年問題」は、特に若者たちを受け入れる大学などの教育機関の経営やあり方に影響が及びます。とりわけ全国には約600もの私立大があり、既に4割が定員割れに陥っているとみられているからです。

 大学だけではありません。いま、18年春に卒業する学生の就職活動が動き出していますが、人材を採用する企業の経営にも影響します。企業の活力や技術力はまさに人材に支えられています。日本経済の成長力や国際競争力に直結する問題でもあるのです。」

人によって捉え方はそれぞれですが、大学であれ、学生であれ、現実を嘆いても自分の思い通りにはいかないというのは道理かと思います。うちの子どももそうですが、しっかり力をつけて、社会に出てほしいなと思います。

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2017年04月22日

「チャップリンとヒトラー」について 3820

昨日はたまプラーザ駅前での街頭演説からスタート。夜は青葉公会堂で党支部会。市政報告と共に、いわゆる「テロ等準備罪」の説明などを行いました。

イギリス議会の解散、そしてフランス大統領選挙も気になります。的確に民意を反映できるかどうか。今週のフォーリン・アフェアーズ・リポートをチェックしていますと、「メディアとしてのインターネットが、民主主義を求める声を増幅させるのは、すでに、民主主義への希求が存在する場所においてだけだ」「(専門的見解に対する)ある種の信頼と相互尊重を取り戻さない限り、世論における議論は、根拠なき意見への追随によって汚染されてしまう。そのような環境では、民主主義の終わりを含む、あらゆるものが現実となっても不思議はない」などの鋭い指摘がありました。メディアの役割は大きいです。公明新聞コラム「北斗七星」からです。

「2人とも1889年の4月に生まれた。20日が誕生日のヒトラーと、その4日前に産声を上げたチャップリンである。

共通点は、まだある。希代の喜劇王はスクリーンを通じて感動を与え、ナチスの総統も映像を中心とするメディアを「戦車や爆撃機と同じぐらい重要な武器」(「チャップリンとヒトラー」大野裕之 岩波書店)として重宝した。

両者の戦いは名作「独裁者」で決着がつく。「民主主義の名のもとに、持てる力を集めよう」。映画史に残るラストシーンの呼びかけは人々の心を摑んだ。逆に、パロディー化されたヒトラーは、その後の演説回数が「極端に減っていく。リアルな戦場での敗北より先にメディアという戦場からの撤退を余儀なくされた」(同著)。

排外的なナショナリズムに訴えて、国民の支持を広げようとする動きは今も欧州などにはびこる。時代背景も経済情勢も異なるので、強権的な政治勢力の伸長が、直ちにかつてのような全体主義の復活につながるわけではない。しかし、そうした勢力は不確かな伝聞や嘘・デマを駆使して、人々の冷静な判断力を鈍らせようとする。放置すれば、民主主義を蝕みかねない。

虚実の境界線が曖昧な時代こそ、民主社会の基盤であるメディアの役割が重みを増す。持てる力を集め、発揮してほしい。」

「民主社会の基盤であるメディア」。日本でも、世界でも、社会のために役立つメディアに頑張って欲しいです。

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2017年04月21日

地球の歩き方について 3819

昨日は地元企業へのご挨拶の後、市役所へ向かい各種打ち合わせ等。途中、国際局からメールが入りました。林市長も参加した昨年の第6回アフリカ開発会議(TICADY)の「廃棄物管理セミナー」を契機として、このほどアフリカのごみ問題の解決に向けた「アフリカのきれいな街プラットフォーム」が設立されることになった。具体的な解決を進める上で、ごみ問題で豊富な経験を持つ自治体の参加が不可欠であり、横浜市は本プラットフォームへ積極的な協力を行うというもの。とてもいい話ではないかと思います。益々、世界に貢献する横浜にと願っています。

先日、日経新聞「半歩遅れの読書術」のコーナーに、文化人類学者の渡辺靖氏が寄稿されていました。同氏のアメリカに関する著作は秀逸。よく読ませて頂いていますが、この読書術のテーマは「地球の歩き方」。私も学生時代から大変お世話になり、今となっては子ども達に引き継いでいます。因みに、比べものにはなりませんが、同氏は私と同い年。親近感を感じます。

「ふと自宅の書棚を眺めてみると、黄色い背表紙の一角が自己主張してくる。『地球の歩き方』だ。手元にあるものだけで19冊。随分とお世話になった。私が大学生だった1980年代後半。すでにガイドブックの代名詞になっていた。初めて購入したのは留学先の「アメリカ」版。旅行者の口コミ情報はとりわけ斬新で重宝した。今日のネットレビューの先駆けと言って良いだろう。

 初刊は79年。現在、約120タイトルあり、年間発行部数は約800万。バブル前夜の「国際化」の時代から、まさに日本人にとって「世界」への入り口となってきた。『歩き方』だからこそ見える世界のリアルもあろう。日本人の世界認識の変容を読み解くヒントにもなりそうだ。いつかそんな本も書いてみたい。

 その半面、書棚に並ぶ『歩き方』を見つめていると切なさにも襲われる。育児から受験、終活までマニュアル化し続ける日本の日常。その上さらに異国や異文化との出会い方までマニュアル化されてゆくこと。非日常の体験においてすら無駄が忌避されてゆくこと……。

 無論、これは『歩き方』だけの問題ではなく、グローバル化する現代の宿痾(しゅくあ)でもある。既視感を増す一方の世界。そこから抜け出す術(すべ)も狭まるばかり。いや、それどころか、抗(あらが)い方そのものすらマニュアル化されつつある。

 もはや独自の視点を持って他者を見つめ、描き出すことなど不可能なのか。個人であれ、国家であれ、今日の世界において独自性などというものはいかに抱き得るのか。かつて人類学者が好んで訪れた「未開社会」を日本のバラエティ番組が気軽に訪れ、ジャングル奥地の先住民がそれをスマホで観(み)る時代。

 他者性とはどこに見出(いだ)すべきものなのか。残されているのは小さな差異のみなのか。他者理解を生業とする一人として、根源的な問いを突きつけられている気がする。

 さすがに『歩き方』を片手に米国に赴くことはもうない。現地の地図さえスマホ頼みになって久しい。それでも『歩き方』を大切に保管しているのは、その問いを忘れないためでもある。

 世界に開かれてゆく喜びと世界が閉じてゆく哀(かな)しみ。そんな現代世界の両義性を反芻(はんすう)するのが私なりの『地球の歩き方』の歩き方である。」

この指摘、わかるような気がします。他方、子どもたちを見ていると、国の内外問わず、それはそれなりに新たな発見を続けているようにも感じます。時代が変わり、環境が変わり、自分も変わる。人類2000年の歴史で発信された情報量が、ネットによって1年で発信されている時代とか。めまぐるしく変化する時代。ついていけているのかもわからないこの頃。ある意味で、まだ「大航海時代」なのかも知れない。いや、ずっと「大航海時代」なのかも知れないなとも思います。

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2017年04月20日

点字ブロックの歴史について 3818

昨日は市が尾駅前での街頭演説、市政報告配布の後、市民相談対応、各種会合の準備等。

先日、県本部での会議の中で「駅ホームの安全対策」についてが話題に。田園都市線は2020年までに全駅にホームドアが設置されることになっています。今年度上期には藤が丘駅、市ヶ尾駅に設置予定。2018年度上期にはたまプラーザ駅への設置が予定されています。

どの駅においてもホームドアの設置推進が求められますが、それができまでは「黄色い点字ブロック」。よく駅員さんが「黄色い線の内側を歩いてください!」とされているもの。田園都市線で設置されていないところはないようですが、どの沿線であっても、すべての駅に最低限設置すべきものと思います。

先日、コラム「名字の言」が記載していました。

「街や駅構内など、至る所で見かける“黄色い道しるべ”。この点字ブロック第1号が岡山市に敷設されてから、50周年を迎えた。

考案者は同市の実業家で、発明家としても活動していた三宅精一氏。きっかけは路上で遭遇した、ある出来事だった。道路を横断する一人の視覚障がい者。そのすぐ横を、自動車が勢いよく走り去った。一歩間違えれば大惨事だ。視覚障がい者が街を安全に歩くためにはどうすればいいか――氏は真剣に考え始めた。

ヒントは、目が不自由な友人の“コケと土の境は、靴を通して分かる”との一言だったという。ここから、地面に突起物を配置し、足元から危険を知らせることを発案する。当事者の意見を丹念に聞き、形状・配列・寸法などを工夫。試行錯誤の末、完成にこぎ着けた。その後、全国で需要が拡大。点字ブロックは現在、世界の多くの国々でも活用される。」

相手の立場になって考える。その積み重ねが安心の街をつくることになる。身近なところで、できることがまだあるなと感じます。

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2017年04月19日

「がん教育 小中高で始まる」について 3817

昨日は地元行政機関との打ち合わせの後、鎌倉市議選の応援へ。夜は戻って通夜参列、そして地元の会合へ。

横浜市では2015年度から一部の市立中学校でがん教育のモデル授業を実施しています。当時、神奈川新聞でも報じられましたが、公明党から「子どものころからがんを正しく理解し、適切な態度や行動ができるようになることは重要」と提案し実現したもの。市教委は、がんという病気そのものや、がん患者への理解を深める授業に取り組んでいます。

先日、日経新聞「がん社会を診る」に東京大学病院の中川恵一准教授が「がん教育 小中高で始まる」と題して指摘されていました。同氏は文部科学省が所管する「がん教育に関する検討委員会」の委員でもあります。

「がん死亡率は欧米では減少に転じていますが、日本では増加の一途をたどっています。いまだに高い喫煙率、低い検診受診率、手術偏重の治療、緩和ケアの遅れなど課題は山積しています。

 日本のがん医療の遅れの大きな原因は、国民が「がんを知らない」ことだと私は考えています。がんの予防や早期発見は、わずかな知識の有無に左右されますし、治療法の選択はまさに「情報戦」と言えるからです。
 私はがんの放射線治療を専門とする臨床医ですが、進行がんの患者を病院で待つだけでは不幸は減らないと考え、一般市民への啓発活動も行ってきました。また8年以上前から全国60カ所以上の学校でがんの授業を行いながら、学校でのがん教育の必要性を国に訴えてきました。

 文部科学省はがん教育に関する検討会を2014年度に立ち上げ、ついに、今年の中学校の学習指導要領にがん教育が明記されました。特定の疾病の名が学習指導要領に記されたのは1998年に記載されたエイズ以来です。

 4月からは全国のすべての小中高校で、がん教育が始まりました。中学2年での保健体育が学習の中核になりますが、総合学習などの時間を活用して、医師やがん経験者などの外部講師を招くことも推奨されています。

 教えるべき内容は、がんの原因、予防法、早期発見、治療法、緩和ケアなど多岐にわたります。一番のポイントは「がんを理解することを通して命の大切さを学ぶ」ことで外部講師の関与は重要です。

 「生と死を考える」きっかけにもなり、子供のいじめや自殺防止につながる可能性もあるでしょう。もちろん家族をがんで亡くしたり、自身が小児がんを経験したりする生徒もいるでしょうから、十分な配慮やケアが必要なのは言うまでもありません。

 日本のがん教育プログラムは世界一と胸を張れるものです。授業後の半年間に、約半数の生徒が親にがん検診の受診を勧めるなど、大人へのプラス効果もあります。実際、私が中学2年生を対象にがん教育を実施している香川県宇多津町では、親世代の検診受診率が急増しています。

 問題はもう学校に行けない社会人です。大人のためのがん教育が今後重要になります。」

私も問題の一人。学んでいきたいと思います。

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posted by 横浜市会議員 行田朝仁 (ぎょうた ともひと) at 00:00| 神奈川 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする