2019年05月11日

子どもの医療費「無料」限界について 4568

昨日はたまプラーザ駅前での街頭演説の後、市民相談対応、ごあいさつまわり。横浜市では小児医療費助成制度の対象が、この4月から中学3年生までとなりました。多くの皆様からのお声を頂き、今日まで公明党がリードしてきた施策。市当局にも決断して頂き、拡大を続けています。所得制限撤廃、対象年齢の拡大に向け、引き続き取り組みを進めていますが、財政的な問題は常についてまわります。全国各地で望まれ、自治体間のサービス競争にもなっている現状を見ると、国の施策として全国一律で取り組む必要性を感じます。こうした中、悩ましい記事が掲載されていました。日経新聞からです。

「全国で多くの自治体が子ども医療費の無料化など助成制度を拡充するなか、大阪や神戸のベッドタウンの兵庫県三田(さんだ)市が制度縮小にカジを切った。少子高齢化に伴う財政難や老朽インフラの改修に備えての決断だ。子育て世帯に好評だっただけに反発は残るものの、全国でも珍しい取り組みは過剰受診の抑制効果を上げつつある。

三田市は2018年6月まで、世帯の収入に関係なく0歳〜中学3年生までの外来や入院にかかる医療費の窓口での自己負担をゼロにしてきた。7月以降は小中学生の外来を一部有料化し、市民税が非課税であるなどの低所得世帯を除き、1医療機関あたり1日最大400円を支払う。

制度変更により、無料対象(生活保護世帯を除く)だった小中学生約9200人のうち96%が負担増となった。ただ自己負担は月2日分までで、それ以上通った場合は無料のままだ。制度改革は2段階で実施することを決めており、20年7月には市民税の所得割額が23万5千円以上の世帯は、外来の負担が1日最大800円まで増える。
医療費は患者の窓口負担を除く7〜9割を保険料や税金で賄う。窓口負担をゼロにしても、最終的に国民が仕組みを支える構造は変わらない。

子ども医療費の助成制度をめぐっては「無料化で過剰な受診を招き、国民負担を増やしている」(慶応義塾大の土居丈朗教授)との指摘がかねてあった。厚生労働省も過去に全自治体で高校生まで無料化した場合に約8400億円の財源が必要で、うち3000億円が過剰受診で増える額だと試算していたほどだ。

市の無料化見直しは子育て世帯を中心に「ほかに削るものがあるはずだ」と反発を招いたが、病院タダの風呂敷を畳んだ効果は早くも表れた。18年7〜12月の市の助成件数が全体で9万6444件と前年同期比で9%減った。助成金額も1億8916万円と14%(約3100万円)減った。

中でも顕著だったのが小中学生の減少幅だ。小学生は件数で10%、金額で23%、中学生はそれぞれ15%、23%減った。森哲男市長は「無料だからとモラルハザード的な受診があったのではないか」とみる。受診件数の減少で今のところ「何か問題が起きたという話は聞こえてこない」(市幹部)という。

森市長が就任したのは15年8月。無料化対象を中学生にまで広げた翌月だ。当時の財政状況は14年度の市庁舎整備などの影響で厳しく、貯金にあたる基金はピーク時の251億円から約100億円に減っていた。

少子高齢化で社会保障費が膨らみ、地方交付税なくして財政が回らない自治体は多い。三田市は少子化の影響で近い将来、大規模な小中学校の再編も視野に入れている。有力な地場産業があるわけでもなく、財政難への危機感は強かった。

制度縮小を決断した森市長にはもうひとつの懸念があった。

「かつての老人医療費の無料化が頭をよぎった」。兵庫県庁幹部だった森市長は1973年に始まった国の70歳以上の医療費無料化に携わり、10年後に頓挫するまでの過程をつぶさに見てきた。「財政のことを考えれば応分の負担は欠かせない」。低所得世帯に配慮しながら制度の持続可能性を高める狙いだ。

子ども関連の施策が手薄なわけではない。市立の幼稚園や小中学校へのエアコン設置、妊娠・出産から就学前までの子育て相談窓口や専用ダイヤルの新設を進めた。

一方で、敬老行事への補助金を廃止し、市職員の給与を2017〜19年度まで2.5〜5%カット、市長も17年1月から19年7月まで給与を20%カットするなど、身を削ってもいる。

今や全国各地の自治体が子ども医療費への何らかの助成制度を設けている。子育て世帯へのPRや転入を狙って制度を拡充する動きも広がる。

社会保障や財政に詳しい法政大の小黒一正教授は「自治体が独自財源で助成するのを妨げるものではないが、所得や資産がなく本当に困っている人の負担を軽減するのがあるべき姿ではないか」と話す。財政面で効果が表れつつある三田市が投じた一石は小さくはない。」

どこの自治体も「経営手腕」が問われます。それぞれの地域で考えることではありますが、少子化の時代にあっては小児医療費助成制度のような話は「ナショナルミニマム」(国家が国民に対して保障する最低限度のこと)で考えるべきではないかと思います。

※こちらの内容は、行田朝仁FBページ、FB個人アカウント、ブログ、HP、ツイッター、LINEタイムラインでも掲載しております。

※フェイスブックはこちら https://www.facebook.com/gyota.tomohito
posted by 横浜市会議員 行田朝仁 (ぎょうた ともひと) at 00:00| 神奈川 ☀| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする