2019年08月02日

「遺伝子異常突き止め 薬選択」について 4652

暑い夏です。吹き出す汗をぬぐいながら歩いていたら、路傍に猫の親子が。暑さのせいかぐったりしていました。昨日、がんで入院中の方のお見舞いのため病院に伺いました。がん治療も多種多様。いかにその患者にあった治療を選び、施すか。その力が問われています。

先日、日経新聞コラム「がん社会を診る」に東京大学病院の中川恵一准教授が、「遺伝子異常突き止め 薬選択」と題して寄稿されていました。

「ショーケンの愛称で親しまれた俳優の萩原健一さんが、3月、消化管間質腫瘍(GIST)のため亡くなりました。68歳でした。萩原さんは亡くなる直前まで大河ドラマの収録に臨み、2日前までジムに通っていたと報じられています。がんは亡くなる直前まで普通に近い生活ができる病気なのです。私自身も「死ぬならがんがいい」と思っています。

さて、GISTは、胃や腸にできる悪性腫瘍ですが、胃がんや大腸がんといった臓器の表面の細胞から発生する「がん」とはちがい、骨肉腫と同じ「肉腫」の一種です。進行したGISTでは「グリベック」という「分子標的薬」が使われます。しかし、グリベックはもともと慢性骨髄性白血病の治療のために開発された薬です。全く違うがんに対して、なぜ同じ薬が効くのでしょうか。
慢性骨髄性白血病は、もともと別の染色体上にある遺伝子同士が融合し、bcr-abl遺伝子という異常な遺伝子が偶然できることが原因です。この異常遺伝子は細胞の無限な増殖を引き起こすタンパク質を作り出し、発症につながります。グリベックはこのタンパク質の働きを選択的に抑え込み、劇的な効果をもたらします。

GISTもc-kitなどの遺伝子の突然変異によって発生します。グリベックは変異型のc-kit遺伝子が作る異常なタンパク質の働きも抑えるため、GISTにも効果を示すのです。

別の例で、アバスチンという分子標的薬は、がん細胞に栄養を与え、転移のルートにもなる新しい血管の形成を防ぎます。この薬は大腸がん、肺がん、卵巣がん、子宮頸(けい)がん、乳がん、脳腫瘍など、多くの種類のがんに対して健康保険が利きます。

一つの分子標的薬が多くの臓器のがんに対して効果を持つことからも分かるように、発がんや増殖のカギとなる遺伝子の異常は臓器の枠を超えてさまざまながんの原因となります。

これまで、がんの治療は臓器ごとに別々に組み立てられてきました。今後は個々のがんの原因となった遺伝子異常を突き止め、それに有効な薬物を選ぶ時代に入ると思われます。「個別化医療」の幕開けです。」

医師や関係者は大変ですが、頑張って頂きたいです。

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posted by 横浜市会議員 行田朝仁 (ぎょうた ともひと) at 00:00| 神奈川 ☀| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする