2008年11月20日

地方財政について 651 (行田ともひと)

昨日は終日県庁で執務。午後から役人の方と地方財政や地方交付税など税財政について議論しました。来年度1350億円という財源不足が予想される神奈川県。他の自治体でも同じ傾向は見られますが、税収基盤が法人税にある都道府県にとって景気の浮き沈みはモロに効きます。

財政破綻した夕張市と同じ財政再建団体となる本県のデッドラインは約630億円。財政再建団体とは、地方財政再建促進特別措置法(再建法)に基づき、赤字額が標準財政規模の5%(都道府県)または20%(市区町村)を超えた破綻状態にあり、総務大臣に申請して指定を受けた地方自治体のことをいいます。財政再建団体への指定はしばしば企業の倒産に例えられますが、破産や民事再生法適用の場合とは異なります。借金棒引きということはなく、国の管理下で地方債の完済をしていくことがその後の前提となっています。

ところで地方の厳しい財政事情を鑑み、総務省が地方の一般会計に織り込める低利の長期貸付を検討しているとか。地方分権改革を進めたいとしながら、どこまで地方のことをコントロールするつもりなのかと聞きたくなります。現在の地方交付税は、国が各自治体の「基準財政需要額」を見積もり、「税収」を見積もった上で、その差額を交付税措置しています。この「基準財政需要額」というのがくせ者で、「鉛筆をなめて決められる」と揶揄されるほどです。そこで「人口と面積で決めるべき」とした「新交付税」のあり方が、義務的経費の伸びが続く本県など大都市にとっては大変重要になります。今の状況でどう手を打っていくべきか、県の役人も頭を悩ませています。

そうした議論の後、渋谷で行なわれた竹中平蔵慶応大学教授のセミナーに参加しました。テーマは「地方は生き残れるのか」。宮脇淳北海道大学公共政策大学院教授・地方分権改革委員会事務局長を迎え、お二人のトークで話が進められました。はじめに地方に自由をもたらすと共に、責任も負うとした上で、自治体の「破綻法制」整備について言及。次に上記の「新交付税」は竹中教授が提唱者とのことで、「民主主義社会において不透明な制度は良くない」という持論を展開。またそれ以外にも中小企業金融の地方移譲、農業の法人化等、地方に関して示唆に富む話をされていました。

道州制を視野に入れるべき段階に入りつつある地方自治体にとって、現下の財政問題の解決策はセンシティブな問題です。地方分権を進める途中で、現行制度の影響から地方財政が破綻するようなことがないよう、国と地方が共同で道州制への移行工程表をきめ細かに作る必要があると考えます。政治のリーダーシップが最重要です。

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posted by 神奈川県議会議員 行田朝仁 (ぎょうた ともひと) at 00:00| 神奈川 晴れ| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする