2007年10月09日

「ふるさと納税」構想について 289 (行田ともひと)

「いい季節になったよ。たまには帰ってきて一杯やろうよ。」一昨日、私の出身地・京都の友達から届いたメールです。中々そうもいかないので「またそのうち行くから。その時宜しく。」となります。普段会うことがなくとも、良い友をもつことは有難いことです。日常を横にして、原点に帰るような感じもします。「ふるさと」のもつ力なのかも知れません。

政府が地域格差の是正策として検討してる「ふるさと納税」構想。都市部の税収を地方へ振り向けることで、格差是正することを目的としていますので賛否が割れています。当然のことでしょう。片方が「損する」と思えば、そこで反対になるに決まってます。我が神奈川県は「損」する側です。財政難が続く中で、追い討ちをかけるように税収減少となれば問題視するのは当たり前のことです。

只、「なぜ必要なのか」という議論の中身がもっと見えた方がいいのかも知れません。誰が、どこが、どういう立場でいるのか。地域間格差の是正方法が「ふるさと納税」だけとは思いませんが、あらゆる立場は「どうしたら是正できるのか」という方策を明示すべきだと思います。反対だけがカッコよく見えることがありますが、それはただ問題の先送りです。こういう点を見極め、比較明示していく必要があると考えます。反対意見だけを垂れ流すことは、不信を煽り、国を衰退させるだけです。

「政府がもっと責任をもって」云々というのもあります。国民負担増とともに大きな政府を目指すはずの言葉ですが、そういう立場であっても具体的な負担問題の解決策は明示されません。そして「政治の無駄をなくせばできる」。私は「一体いくら無駄があるのか」明快且つ論理的に聞いたことがありません。その金額の把握なしに、「無駄をなくせば何でも出来る」かのような立場は無理があるのではないでしょうか。例えば、日本の社会保障制度は先進国の中でも低負担、高サービスとなっています。本来あるべき負担を「借金」で先送りしているからです。なぜそうしたのか?良い悪いを別にして、詰まる所、これが国民の選択だったからです。

不要なものは当然削るべきですし、政府に対する「不信」がそうした状況を作っているというのもわかります。しかし、今のまま客観性を欠いた現状把握と状況判断を続けると、中途半端で、豊かではない国へと進み続けることになります。賢明な議論と透明性が必要だと思います。

私自身は「ふるさと納税」制度は必要だと考えています。生まれも、育ちも、職場も同じ地域という方は、都市部では多数派ではありません。「ふるさと」が納税者を育て、今生活している地域を潤しているわけです。人材が提供する利を、「今いるところ」に限定せず、育ててくれた所にもお返しをすることがあっていいのではないかと思います。その方法は種々あるのでしょうが、その基本的な考え方を共有することが重要なのではないでしょうか。

神奈川県もきついわけです。ではどうするか?ここで「どういう神奈川県の自治を行うか」という議論にぶつかります。どこまで行政サービスするか、税収増のために新たな税源を作るのか等、「どういう県にするのか」という方向性を具体的に打ち出す必要があります。道州制とか地方分権というのは、こうした問題へのイニシアティブがあってこそ成り立つように思います。

※その他のブログ、プロフィール等はhttp://www.gyota.com/
posted by 神奈川県議会議員 行田朝仁 (ぎょうた ともひと) at 00:00| 神奈川 曇り | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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